松坂選手の件で考える「ファンサービスのあり方」

ファンサービス

プロ野球の今シーズン開幕が目前に迫ってきました。セ・パ両リーグ12球団の選手たちは2月1日からのキャンプを経て、連日のオープン戦で汗を流しています。その様子を観戦するファンの数は多く、ペナントレースが始まる前から熱気が帯びています。

各球団がキャンプインした2月も間もないころ、衝撃的なニュースが飛び込んできました。中日の松坂大輔投手が、ファンに利き腕の右腕を引っ張られて「右肩を炎症」したというものです。

「開幕絶望」
「今季絶望の危機」

などと報道され、昨シーズンけがからカムバックした松坂投手の今季の活躍に暗雲が立ち込めています。残念がるファンも多いのではないでしょうか。

そもそも、事の発端はファンが投手の「商売道具」である腕を引っ張った行為です。故意かどうかではなく、けがにまで発展してしまったその行為が行われた、あるいはできる状況にあったことが問題視されています。

高年棒のプロ野球選手はプレーするだけでなく、ファンサービスも重要な仕事の一つで、松坂投手はファンサービスに熱心な選手だと知られています。選手とファンの距離が近ければ近いほどファンにとっては喜びも大きくなりますが、今回のように弊害があることも事実です。

メジャーリーグでは選手とファンの間にはフェンスなどがあり、きっちりと一線が引かれているといわれます。

今回の出来事は、長期的な視点に立てば選手の努力やファンのモラルだけでは解決できない問題です。選手とファンの双方にとってより良い環境の構築が求められています。

ファンあってのプロ野球をさらに盛り上げるためにも各球団、NPBがあらためてファンサービスのあり方に向き合う必要がありそうです。